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最近は家族葬で葬儀を執り行うことが増えました。
訃報のご連絡でも「家族葬で行ないますので参列は辞退申し上げます」といった文章をみかけます。
家族葬は1990年代からみられる葬儀形式でまだ登場して日の浅い葬儀形式です。
こうした、身内やご家族だけで行なう葬儀の注意点やメリット、デメリットをまとめました。
目次
「家族葬」と聞くと、ご家族だけが参列する葬儀とのイメージがあるかと思います。どこまでがご家族で、ご家族以外は参列できないのか、という疑問もあるでしょう。おじやおばなどの親族のあつかいも問題です。そもそも家族葬がどのようなものなのか、見ていきましょう。
家族葬とは、主にご家族を中心とする近親者のみで行う葬儀のこと。核家族化も進み、地域のコミュニティも衰退傾向です。高齢化によって、亡くなったときには故人様の知り合いがほとんどいなかった、ということもあります。だからといって、親族や知り合いなどを排除しているわけではありません。故人様やご遺族様の意向によってご家族以外の方の参列が可能な場合もあります。
同じような葬儀形式に「密葬」があります。こちらも近親者だけで行なう葬儀であり、家族葬と似ている葬儀形式です。家族葬との違いは、密葬は後日に本葬を行なうことを前提としていること。密葬は著名人や知名度が高い人が本葬に先立って行うもので、こうした人たちの葬儀は大勢が参列し、準備に時間もかかるのです。このように、小規模に行なうことは同じでも、家族葬と密葬は大きな違いがあります。
身内やご家族だけの内輪の葬儀とはいえ、故人様を送り出す大事な家族葬。葬儀ならでは注意点もあります。最大の注意点は、家族葬の場合どこまでの人を呼ぶべきかでしょう。こうした家族葬の注意点を見ていきましょう。
家族葬への会葬者は概ね次のとおりです。
明確な定義はないため、故人様やご遺族様の意向で会葬者の範囲を変更することもできます。知り合いや特にお世話になった人、会社関係でも特に親交が深い人などが参列する例もあります。
訃報を知り、駆けつけてくれる人もいます。こうした参列者はどのように対応すべきでしょうか。門前払いするわけにもいきませんから、特に事情がない限りは参列していただいてもよいでしょう。香典を受け取るのであれば、香典返しも用意しておくべきです。
家族葬の参列者には、早急に訃報を伝えましょう。故人様が会社に勤めているのであれば、忘れずに早めに会社にも連絡すべきです。なぜかというと会社では社会保険や雇用保険の手続きを行う必要があるからです。参列者や会社には家族葬である旨、香典や供花・弔電の有無といった事項はあらかじめ伝えておきましょう。
家族葬は年々増えており、これに対応した小規模な葬儀会場も増えてきました。そんな家族葬のメリットがどんなところにあるのかまとめました。
故人様の逝去から、葬儀場への搬送、通夜と葬儀など、あっという間に行われてしまいます。ご遺族としては故人様とゆっくり最後の別れをしたいところですが、これまでの葬儀形式だとなかなか難しいところです。故人様との時間を取れることが、家族葬が人気の理由のひとつでしょう。
葬儀場の手配から参列者の選定、香典返しを選んだり、供花の設置の順番を決めたりと、喪主様やご遺族のやるべきことはたくさんあります。参列者も少なく、香典や供花が少なければ、その分負担も減ります。家族葬は一般層よりも簡略化できる部分もあるため、ご遺族側の心労を少なくすることも可能です。
身内やご家族だけの葬儀のため、その内容も一般的な葬儀よりも自由にできます。故人様の好きだった音楽を流したり、故人様の作品や好きだった品を展示したりもできるでしょう。故人様やご遺族に即した葬儀が家族葬の特徴です。
家族葬はメリットも多い葬儀形式ですが、デメリットがないわけではありません。どんなデメリットがあるのかみていきましょう。
「どうして葬儀に呼んでくれなかったんだ!」と親族からクレームを受けるケースがあります。誰を呼び、誰を呼ばないのかは故人様やご遺族の意向ではあるものの、納得できない人もいることでしょう。一般的な葬儀なら参列した人が呼ばれなくなるのは、小規模な家族葬が抱える問題といえます。
葬儀に参加しなかった人が、葬儀後に弔問に訪れる場合があります。故人様の逝去後1カ月くらいは対応せざるをえません。一般的な葬儀であれば通夜や告別式でこうした対応を一度に済ませられるので、事後の対応は家族葬のほうが多くなるでしょう。
家族葬は近年増えてきたとはいえ、これまでの一般的な葬儀ほどの歴史はありません。それでもこれだけ増えてきているのは、ご遺族や参列者にとっていくつものメリットがあるからです。いつかむかえる、ご自身やご家族の葬儀について家族葬も選択肢に入れるのもよいでしょう。
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